【ポリリン酸ホワイトニングの方法】

今回は、令和2年3月から当院にて施術しているポリリン酸ホワイトニングの導入経緯について紹介したいと思います。
以前は当院でのホワイトニングをご希望される患者様には、患者様ご自身がご自宅で行うホームホワイトニングをご案内しておりました。しかし「自分では続けられない」、「しみて最後まで出来なかった」、「医院でやってもらった方が安心だ」などのご意見があり、歯科医院で行うオフィスホワイトニングの導入を考えるようになりました。しかし、色々なホワイトニングシステムを検討してみたのですが、効果や価格の面で満足のいくものに中々出会えませんでした。私自身が納得できないものを患者様にお勧めすることはできないと必死になって探していたら、分割ポリリン酸Naを使ったポリリン酸ホワイトニングに辿り着きました。早速、大阪で開かれた講習会に参加し、今までにない「歯を痛めない、強くするホワイトニング」、「透明感のある自然な白さ」、「しみにくい」という特徴に惹かれ、すぐに導入を決意しました。いま思えばもう少し時期が遅かったらコロナの感染拡大で受講出来することができず、現時点で導入することができなかったかもしれないギリギリのタイミングでした。
導入にあたっては、まずは器材・薬剤などをそろえ、私を含めスタッフで実際にホワイトニングをしてみて、手順と効果を確認しました。また、インストラクターの先生にも来ていただき、より高度で専門的な実地研修も行いました。また、診療チェアを増設し、ホワイトニングルームとして利用できる個室を作りました。
さらに、術前と術後に写真撮影行い、患者様自身にホワイトニング効果の確認をして頂くのですが、スマートフォンで撮影してみると、色が補正されすぎて術前と術後の色の違いが分かりにくいことが発覚したため、違いが正確にわかるデジタルカメラも新しく購入しました。それだけにとどまらず、その他使用する物品すべてを吟味しました。例えば、ホワイトニングの薬剤を歯に塗ったあとにヒーターで温めますが、熱がもれにくいようにタオルで覆います。熱が逃げない方がホワイトニングの効果が高くなるので、断熱効果の高い素材・厚み・色・長さを追求し、ホワイトニング専用のタオルを選定しました
また、今までのホームホワイトニングも、もう一度検証し単独で行った場合と、ポリリン酸ホワイトニングとダブルで組み合わせた場合の効果の違いも検証しました。その結果、ホームホワイトニングで得られる白さと、ポリリン酸ホワイトニングで得られる艶の両方の効果が得られ、より美しい仕上がりになることが分かりました。
今まで100名以上の患者様に施術してきましたが、白くならなかった方はいらっしゃいません。しかし、白さの程度は歯の質や年齢によって差があること、「しみにくい」といってもしみる方もおられ、患者様の声や結果を真摯に受け止め、患者様にとって最適なプランを提供していきたいと考えています。